出会い

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「もう好きじゃないんだ・・・ 」 彼と出会ったのは3年前の暑かった甲子園の日。 喉の乾いた私は自販機へ飲み物を買いに行っていた。 チャリーン、チャリーン。 ピッ。 ガタン。 ピピピピピッ。 当たり ジュースを買ったら当たったのでもう1本同じジュースを買いました。 「今日はいいことありそう」などと思って自販機から3歩ほど歩いたとき後ろから・・・ 「うわー。俺の好きなワイルドココアがない!」 っと大きな声が聞こえました。 私が買ったのがワイルドココアだったので、「私が買ったので最後だったんだぁ。」っと思いつつ後ろを見ました。 「はっ」 あまりにも驚いた私はその場に座り込んでしまいました。 その人は、対枯山戦で完全試合をはたした同じ1年生のお世辞でもカッコイイとは言えない田中浩二選手だったのです。 私は「こんなすごい人と話してみたい」っと思い、ふと自分の手元を見ました。 そこには田中選手の大好きなワイルドココアがあったのです。 私はためらう事無く田中選手に「あの・・・よかったらこれどうぞ」っとワイルドココアを差し出しました。 すると田中選手は「いいの!?ありがとう。助かったよ。」っと馬面のようなほほ笑みをかえしてくれました。 私は恥ずかしくなり、すぐその場を立ち去ろうとしました。 すると田中選手が「ちょっと待って!」っと私を呼び止めました。 田中選手は、「君、名前なんてゆーの?よかったらケータイでの番号とか教えて。お礼とかしたいし。」っと彼が言ってきたのです。 私はその瞬間、一瞬ですが彼の馬面がカッコイイと思ってしまいました。 次からは普通でした。 私は、「これは運命なのではないか。」っと思い彼にケータイの番号を教えました。 すると彼はまた無邪気な子馬のような顔をして喜んでくれました。 「あっ!俺もう行かなきゃ。」 私はもう少し話していたかったのですがしょうがないのでサヨナラすることにしました。 すると最後に彼は「連絡絶対するから待っててね」っとあのほほ笑みをしてきました。 私は元気よく「うん!」っと返事をしました。 それが私と彼の初めての出会いでした・・・。
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