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ねぇ、
いつか
言えるかな。
そしたら晴れでもいいよ、あたしも入れるくらい大きな傘を
あたしの頭上に差し出して欲しい。
傷つくのも慣れた。
傷つけるのも慣れた。
その延長線
愛した人が去っていく背中を見ることにも慣れた。
やっぱりそれが大人だって言うなら
あたしは大人になんかならない。
ずっとずっと
絶対に大人なんかにならない。
全身をびしょびしょに濡らして帰宅。
…と同時にメール受信。
『着信あったケドどした?』
…本当はもっともっとあったかくなりたい。
だからあたしは会いたいよ。
『何でもないの😃』
とメールを打った後、下の方に続けて打つ。
『でもね、会いたいの。』
…もうそろそろ送信ボタンを押したい。
もう少し、貴方に
あたしを見せてもいいかな。
受信。
まだ返してないのに…
開いたメールにあたしの思いを汲んでくれたと思わずにいられない。
外
まだ雨は止まない。
電話をかける、あたしから。
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