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不思議の世界っていうのは奇妙なもの。机のうえに並べるだけで鬱陶しいリタリンやリスロン、アスピリンにハルシオンみたいな連中が次々と「ボクを食べておくれよ!」「いや私を先に食べて!」「歯でかみ砕かれるよりは胃液で溺れ死にたい!」なんてことを私に叫んでくるの。
花や動物が歌って踊るような世界なんかよりも、よっぽどメルヘンらしいメルヘンじゃない? お腹が一杯になって眠りこけても、眠りを覚ましてくれる王子様がやってこないのが唯一の難点かしら。でもね、機械仕掛けの王子様がやってくるの。
王子様が私の口をこじ開けて、冷たく、堅いイチモツを喉の奥まで差し込まれる。嘔吐。嗚咽。吸引。胃液。洗浄。目が覚めれば不思議の国とはお別れ。待っているのは他人地獄。
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