7人が本棚に入れています
本棚に追加
「親父・・・こんなときに冗談はよしてくれよ」
「嘘じゃない!なら、お前がやってみろ」
僕は親父から電話機を受け取った。電話機のコールボタンを押してもなんも音がしない・・・。
「・・・なんだこれ?」
僕は何度も試したがなんの反応がない。
「・・・つながってないのか?」
「だから言ったろう!」
なんでだ?電話がつながらない理由・・・。
「もしかして電話線がきれてるんじゃないかしら?」「そうかもしれない・・・確か家の電話線って外につながってたよね?」
僕がそう質問すると、
「そうだ・・・外に行って見てくる」
そういうと親父は玄関に向かった。
「でもよく気づいたね」
「そう?電話機がつながらないのはそれぐらいしかないからね・・・」
「なるほど・・・」
母さんとそんな会話をしていると、玄関が騒がしくなっていた。
「くそ!ドアが開かない!!」
「そんな馬鹿な」
僕は玄関のドアノブに手をかけ、開けようとする・・・がまったく開かない。なにかの力で抑えつけられてるようだ・・・。
「あ、開かない!!なんで?」
「わからん・・・」
「ねえ、あなた?」
「なんだ」
「あの割れた窓から外に出れるんじゃないかしら?」「・・・そうだな。窓から外に出るか」
親父はそう言って窓に近づいた。・・・続く。
最初のコメントを投稿しよう!