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その青年は、七分袖のシャツに長袖のジャケット、マフラー、ジーパンという、冬には少し肌寒いだろうというラフな格好をしていた。
髪は癖はなく少し短いかなと思う長さで色も自然な暗い茶色で背は勿論私より大きいが線が細めな性かはかない印象で、視線の先には曇った空。
冷たい風が枯れ葉と風花を巻き込んで遊んでいた。
寒くないのかと一瞬思ったが、そんなことは青年には関係なさそうだった。
まぁ、いつもの私なら気にも止めないが
この日は、違った。
青年の纏う今にも泣きそうな悲しい空気が私を公園の中へと誘った。
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