転がりこみ

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二人は各々の校舎の玄関口に向かい、校門前で会った。 「すごい天気だね~。家まで間に合うかな~。」火原が顔をしかめて言うと、 「急ぎましょう!先輩!!」 と土浦が駆け出した。 「ちょ、待ってよ~!」 慌てて二人は、校門を出たのであった。 **********************だが、空の雨は容赦なく走っている二人に降りかかった。 「うわ~。制服がベチョベチョ。母さん怒るだろうなぁ。朝、あんだけ傘持てって言われたからな~…。はぁ…。」 火原が立ち止まり、土浦も立ち止まった。 「……先輩、よかったら、俺ん家で休んでいきませんか?傘貸しますよ。」 土浦が考えながら、言った。 「マジ?ラッキー!」 火原がありがたそうに言う。 「じゃ、善は急げっつー事で!走りますよ?火原先輩!!」 二人は、再び駆け出した。
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