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――違う
コウ「……………や………くれ……」
ユカリ『え?』
コウ「……止めろ…。もうそれ以上、話さないでくれ………
もう、分かったから………。」
――…違う。
――僕が言いたいのは、そういうことじゃないんだ。
独りよがりな想像の世界に埋没するしか術のない世界。
インターネットの世界に本物は無い。
電子空間を飛び交う情報の真偽を確かめる方法なんてない。
情報はいくらでも偽装出来る。美化出来る。加工出来る。
そこに本物なんて無い。だから僕はネットを信用しない。
ユカリの言う現代のアタリマエに嫌気が差してるんだよ……。
――ユカリは、わかってくれてるんだと
思ってた
ユカリはまだ何かを言い続けていたけれど、その言葉はもうコウには届かなかった。
ユカリの顔を見ることもなく、コウは回線の接続を切った。
……切断音が、まるで世界とコウとを断ち切るように響いた。
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