ライフアゲーム~漆黒のドラゴン~

3/17
2432人が本棚に入れています
本棚に追加
/163ページ
「再錬に速さで勝てる子はいない。つまり、人間の負けだな。」 「速くたって鱗が取れなきゃ意味がないぜ!バ~カ!」 最終的には取っ組みあいとなり、神太郎と京花は呆れていた。 あの二体は本当に十神なのだろうか。 そう思った。 「余裕デスね…。犬飼神太郎。」 再錬が口を開いた。 道着を身に纏い、髪は後ろに軽く結んでいた。 「クレイプ……彼がどうなったか知ってますか?」 神太郎は首を横に振った。 大神から一切聞かされていなかった。 すると、再錬は歯を噛み締めて答えた。 「消えたデス。君のせいで…!」 消えた……? 「今度は君の番が消えるデス。ブラットリオのメンバー、この再錬(サイレン)が敵を討つデス。」 『ブラットリオ』 学園内にあるチームの名前だ。 三年をトップして、学園の生徒の大半が所属していたる巨大かつ伝統あるチームらしい。 クレイプはそこのメンバーで、どうやら彼が一番仲がよかったみたいだった。 今度はオレが消える番か…。 クレイプは消えた。 どういった意味で消えたかは知らないが、再錬が自分を憎む理由ならば…。 オレがクレイプを殺したのか? 答えはわからないが、今はゲームに勝ちたい。 世界がまだ変わっていないから。 ゲーム開始の合図が高々と鳴り響いた。 .
/163ページ

最初のコメントを投稿しよう!