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美神はクスリと笑った。
「中々いい演技だな。大神。」
「何がだ?」
大神が聞くと、美神はまたクスリと笑った。
「あの人間にライフアゲームを止めさせる気だな。だから……クレイプを消したと嘘をついた。」
そう、クレイプは体と魂が離れてはいるが復活する可能性はある。
再錬がそれを行わずとも、学園側は準備を進めていた。
といっても、一部の者たちだけである。
「ライフアゲームに反対する勢力があるそうだが……、確かに参加者を利用すれば事は楽に進むだろうな。」
美神は気づいた。
大神がその勢力に加担する内通者であると……。
だが、美神はそれは悪くないと思っていた。
「さて、我は再錬を救おうとしようか…。」
再錬の屍を抱え、美神はフワリと浮いた。
「大神、我はあの人間は嫌いではないぞ。何かあったらラボにでも来い。」
そう言って消えていった。
つまり……、協力してくれるということか。
大神はニヤリと笑った。
これからライフアゲームは加速する。
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