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昔から、タンスと言えば桐が最高級品と相場が決まっている。
その理由の第一は、火事に強いことがある。
安政年間（1854～60年）には江戸で大火事が起った。
この時、神田橋前では、山のように持ち出されたタンスや長持が飛び火をかぶり、火の海になると言う参事になった。
この時、桐で作られたタンスは、外側は真っ黒に焼け焦げても、中の衣類は無事だったので、その後江戸では桐のタンスが大流行した。
桐は内部に細かい空洞を沢山持っているので、熱伝導が悪く、燃えにくい。
又、水をかけると水分を吸収して膨張し、引き出しの隙間をぴったりと閉ざして中の衣類を守る。
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