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向こうの世界
その日おれは一瞬にして神に、いや世界に裏切られた。
そう言うのは適切じゃないかもしれない。
だが俺は心の中で確かにそう感じた。
絶望の闇の淵へと堕ちていくなかで…
「あぁ、俺は死ぬのか」
そう感じると、心の中に怒り、憎しみ、恐怖の感情以外に何やら暖かいものを感じた。
死を確信したというのに、なぜか心が和らいでいた。
しばらくすると、涙が俺の瞳を覆った。
そして俺はゆっくりと目を閉じると、深い深い闇の中へ消えて行った。
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