ドロップアウト

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「まず、小栗、平島、田辺と言う生徒には関わらないようにさせてください」 教師の永田が言うと、父親は不思議そうな顔で聞いた。 「なぜです?」 「まあ世間で言う不良って言うところですかね」 「はぁ…不良ですか…」 「とにかく気をつけてください」 永田は不機嫌そうに言った。 中学三年生の二学期にわざわざこなくてもいいだろうと、思ったのだろうか。 雄太に母親はおらず、父親だけだ。 雄太は私立にいた頃名門T中学に入学したが、寮に入ると監視が無い事をいい事に漫画ばかりよんでいた。 それから先輩にタバコの吸い方、髪の毛の染め方を習い不良への道へと順調にドロップアウトした。 そして不良と言えば公立、雄太は私立がダサイと言うそれだけの理由で転校を希望した。 だが父には「公立でもう一度頑張りたい」と言っていた。 「んでそいつらはつえーの?」 雄太は堂々質問した。 父親はすかさず馬鹿な事を言うな!と当たり前な注意をする。
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