第一章 『牢獄』

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そして 少年はついに 足がもつれ ころんでしまいました。 いそいで起きあがろうとしましたが もう足は ピクリとも うごきませんでした。 少年が 地面にふしたまま うしろをふりかえると もうすぐそこに 男は立っていました。 男はだまったまま 少年のことを 見おろしていました。 光がみえない 男のまっくろな瞳の奥。 その瞳は 少年のこころの憎しみを 引きだすのに 十分なものでした。 そして 少年は 男にむかって おもわず 叫んだのでした。
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