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そして
少年はついに
足がもつれ
ころんでしまいました。
いそいで起きあがろうとしましたが
もう足は
ピクリとも
うごきませんでした。
少年が
地面にふしたまま
うしろをふりかえると
もうすぐそこに
男は立っていました。
男はだまったまま
少年のことを
見おろしていました。
光がみえない
男のまっくろな瞳の奥。
その瞳は
少年のこころの憎しみを
引きだすのに
十分なものでした。
そして
少年は
男にむかって
おもわず
叫んだのでした。
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