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いくらなんでも、あの綾が殺人なんてする訳が無い。
あり得ない。
いつかのデートで、無邪気にはしゃいでいた綾の姿を思い出す。
あの綾が、殺人なんて出来るはずが無いんだ。
いくら嫉妬したからって。
いくら理沙を憎んだからって。
あんなに残酷な事が、綾に出来るはずが無い。
なにかのドラマの見すぎだろう。
そこまで考えて、俺はフッと笑った。
そうだよ。
綾じゃないに決まっている。
俺は、綾を疑っている気持ちを心の奥底にしまいこんだ。
そして、そっと鍵をかけた。
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