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どれくらい時間が経ったのだろうか。
俺は、しばらくボーッとしていた。
窓の外を見ると、すでに日は落ちて夜になっていた。
「あ…、翔っ!!お腹空いたよね?」
綾が突然、思い立ったように言った。
「綾…、とりあえず縄をほどいてくれよ…」
「それは駄目だよ。逃がしたら、きっと翔は他の女に囲まれちゃうもん。翔、カッコいいから」
綾は、ニヤリと笑った。
「ふざけるなよ…!!俺が好きなのは、綾だけなんだよ!!」
少しキレながら言った。
悲しかった。
綾がこんなになってしまったなんて。
愛してたのに…。
すると綾は、凄く嬉しそうに顔を輝かせた。
「そうだよねっ♪ありがとう!!すぐに、ご飯持ってくるね」
そう言うと、綾は台所へスキップしながら入っていった。
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