影おくり

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二人は影を見つめた。 目を瞑らないように気をつけながら。 たった20秒くらいの時間なにとても長く感じられた。 二人の呼吸の音しかしないほどシーンと静かであった。 「ほいッ!!」 二人は同時に空を見上げる。 くっきりと空に影が浮かんだ。 その時だ、空に浮かんでいるキツネの影が二人を貫いたのだ。 体中に何かを感じた。 次第に耳鳴りへと変わっていった。 「ゔ!!な、なんだ…ッ!?」 水面は何とも無いようだ。 とても心配そうに周を見つめている。
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