逢-アイ-

2/3
前へ
/8ページ
次へ
「やっと桜が咲いた」 これで春だと実感出来る 冬が終われば、もう怖いことなんてない 桜はそっと指を伸ばし、窓に触れた 「綺麗な桜。舞ってるみたい…」 「桜」 「あっおはよう冬夜」 物思いにふけっていると、幼なじみである冬夜が登校してきた。 「何してるんだ?」 「うん…ちょっとね」 冬夜は感がいいから気付いたんだろう 「春とは言え、まだ肌寒い。早く教室に戻れ」 「…みんなが来たら入るね」 物音のしない教室は恐怖以外なにものでもない 一人で入るなんて絶対に嫌だ 「なら、俺もここにいる」 冬夜は私の隣に座りこんだ それにならって私も座った 「…ありがとう」 「何がだ?」 「ふふ…何でもない」 優しい冬夜 冬夜と葵、みんなが居てくれたから 私はここに居られるの .
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加