共に過ごす事になった

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しばらくしてシートが帰ってきた。 中のスポンジ等が削られ薄くなっている。 「サスはやっぱり0やろうな(笑)」 男性がそう言い、私のサスペンションを一番軟らかくした。 9月の5日 昼下がり。 朝から雨がパラついていたが2時間ほど前から上がっている。 不意に女性が店に駆けこんできた。 「見て見て🎵受かったよ‼ 免許も貰ってきた💕」 「おお‼ 落ちんかったんやな(笑)」 「当たり前やん(笑) 待っててくれてる子が居るのに(笑)」 ねぇ?(笑) と、私を見た。 周りが変わりすぎて、この5日間が長いとは感じなかった私は苦笑して見せた。 女性は嬉しそうに説明を受け、鍵を受け取り、私の元へ来た。 店から外へ出る。 路面は既に乾いていて、痛い位の太陽が私達を照らした。 女性が言った。 「名前つけたんだ🎵」 名前? 「君は今日から周泰(しゅうたい) 三国時代に命をかけて君主を守り通した武将の名前だよ🎵 私の名前はMEA。 よろしくね。周泰🎵」 そう言ってMEAはフルフェイスのヘルメットをかぶり、私に跨りエンジンをかけた。
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