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蓮庵と…屑讀と…
屑讀の色の白い肌は絹のようで…
その小さな身体は壊れそうで…
まるで卵か雛に触れるかのように
大切に大切に扱った…
そして蓮庵は屑讀の黒髪を
撫でつつ深い眠りについた
…カサカサカサカサ……
……パリパリパリ……
蓮庵が目覚めると
屑讀が何かをしている
「何をしているんだい」
声をかけると…
「タマゴを産む準備を…」
屑讀が微笑む
そして壁に巻かれた糸を籠のようにあみ
「はぁぁ~痛い~」
と一瞬苦しんだかと思うと
玉虫色のタマゴを産んだ
それから昼となく夜となく…
交わってはタマゴを産み続けた…
部屋壁一面にタマゴを生み付け
「さぁ蓮庵様最後のタマゴは世継ぎのです」
と微笑み彼女は倒れ込んできた
長く長く幾度も交わっても
なかなか終わらないと言うか
終わらせてもらえない
意識が朦朧としてきた…
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