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モグラの悲劇…帰り道
鍾乳洞に入ると
あの巨大モグラが寝転んでいた
「ぐぉーぐぉーぐはっ」
大イビキに白虎が腕に噛み付く
「ぎゃー痛いっ」
また天井まで跳び上がり
ガーン「ギャッ~」
床に落ちて
ドスン「ギャー痛い」
涙いっぱいの小さな目で
こちらを睨んでいる
白虎がクックックッとせせら笑う
「何が可笑しいんだ」
モグラは相当怒っている
「んっ?アララ花婿が居るじゃないか」
鼻をヒクヒクさせながらモグラが寄って来た
「大丈夫なのか?」
モグラは白虎に問い掛ける
「さぁ…な俺には、関係ないさ」
白虎の言い方に
モグラはアタフタしながら
「えーちょっと待ってぇな…じゃ鍾乳石は誰が買い取ってくれるんだよ」
「俺の知った事じゃない」
すたすたと白虎は奥に進んで行く
ぶちっとモグラがキレた
「あんさん!言わせて頂くとなぁ!あんさんはアッチでも生きて行けるやろうけど、ワイはここでしか生きれませんのや」
ギロリと白虎が睨む
「だから何だ?俺には関係ないだろう」
モグラはモジモジしながら
「そりゃそうやけど…」ブツブツ…
「あちらに戻ります。お世話にになりました」
そう僕がモグラに挨拶をすると
鼻をヒクヒクさせながら
「あっちも大変な事になってるやん」
白虎が小さく唸った
「まぁそれは、仕方ないだろ
次の月黄泉の姫が
産まれないんだから…
じゃ!行ってくる」
進むうちに最初に落ちた場所に着いた
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