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結合…そして…
鍾乳洞が真っ暗だ
モグラが待っていた…
「やるのか…じゃ扉を開放する」
モグラは大きな鍾乳石を引き抜く
ガガガッ壁が開いた
眼下には渇いた大地が広がる…
「お前達が月と呼ぶ場所だ…ほら早くしないと喰い尽くされるぞ」
暴走した月黄泉の王に声をかけた
「せっ…正々堂々と勝負して下さい」
戦いが始まっ…
王の手が伸びる
月黄泉の王は蓮庵を
ヒョイッと口に運び
ゴクンと飲み込んでしまった
飲み込まれた僕は
ポケットに忍ばせていた
屑讀に渡されひとかじりした
あの木の実をお腹に置いた
「ぐわっっ」もがきながら
月黄泉の王はその場に
倒れ込み月に同化した
石化した王の体からはい出る
それを見届けると
「さぁお前の始末はどうするんだ」
白虎が聞いてきた
僕は覚悟を決めた
「宮殿に戻るよ」
そして僕は餌になった…
「誰のためかって?」
それは妻の為さ…
定めを知ってて
僕と共にと願った
屑讀の為に
そして二人の子供の為に…
そして父母の為に…
遥かなる世界の為に…
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