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彼の村にも満月が来た
月黄泉神に祈りを捧げる
美しい巫女が舞い踊る。
湖畔で続く宴…
「さぁ月の神に貢ぎ物を」
長老の声に籠が
運ばれて来た
それは耽美な青年が
囚われている
「さぁ籠を捧げよ」
一斉に紐がとかれ
籠は湖へ滑り落ちた
沈む籠…もがく青年…
その時突風と共に山から
大きな白虎が現れ籠をさらった
そのまま湖面に映る
月に白虎は飛び込んだ
唖然とする村人…
「わあぁぁ」民の声が響く
「月が赤い…」長老の声
池には壊れた籠だけが
浮いていた
長老は動揺する民を鎮め帰路につかせた
「ともかく今日は休もう」
長老は深い…深い眠りについた
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