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気づけば言の端とて
縄にも
刃にも
成るという
時には
水のごとくに
蜜のごとくに
あまねくあまく満たすという
そのような事はとうの昔に
人がとても脆いという事実と共に
暴かれているというのに
なぜ、言葉しかない世界で
なぜ、気がつけぬのだろう?
一滴の言の端が抉るのは
数万の人を殺す爆発にも似て
二度と再び君をこの世に
留め置いてはおかぬ
かも、知れぬというのに?
満たされぬ虚しさは
抉る痛みでは
決して塞がらぬというのに
それでも
わたしも
知らぬ間にまた
誰かに
傷を生んでしまうのだろう。
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