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I love you
俺は、亮ちゃんが大好きだった。
だけど…
亮ちゃんはもう………
同じテニス部の
3年
天才と言われる、
忍足 侑士のものだった。
幼馴染みで、ずっと 大切にしてきたのに、
いきなり突然 京都からきたヤツにさらわれちゃったんだ。
悔しくて、
切なくて。
でも、
『宍戸、そろそろ部活やでー。一緒に行こうや。』
『あっ!!忍足っ!!今HR終わったばっかなんだよ!ん、行こっ!!!』
亮ちゃんのその笑顔、俺は幸せだよ…?
たとえ、俺に向けた笑顔でなくとも。
『ジロー。』
『………アトベ。』
俺らは一緒に部室に行くことにした。
『……そんな無謀な恋は止めちまえ。』
『………』
俺は黙って聞いた。
『ジローには無理だ。宍戸は…忍足のモノだ。』
―知ってるよ。そんなの。―
『………』
それでも、黙って聞いた。
『オレは…お前の傷つく姿は見たくない。』
『え―――………、』
そういって、いきなり俺を抱きしめた。
持っていたテニスバックも肩からずれ落ちて、"ボスン"と、地面に落ちる音が耳に入った。
『あ、あと『オレは、お前の為なら、なんでもしてやる。
スキなんだ。』
あぁ……
知らなかった。
跡部が俺をスキなんて。
『オレ…ずっと……幼馴染みなのに、宍戸に嫉妬してた。オレ…宍戸が忍足と付き合ってるって知って、すごい安心した。』
『……跡部………』
でも…
ごめんね。
俺は決めたんだ。
もう、この恋にシュウシフを付けるって…。
女々しい俺にさよならするって。
『跡部、ありがと。でも、ごめんね。』
俺は走った。
屋上に。
走って、
走って、
走って、
.
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