3人が本棚に入れています
本棚に追加
老人ホームに走ってむかっていると、前方に人影が見えた。
その人影は、紛れもなくガラス玉だ。
僕がガラス玉を見つけたのとほぼ同時にガラス玉も僕に気づいた。
ああ、やっとこれで気持ちを伝えることができる。
そう思って一気にガラス玉との距離を縮めようとした。
でも、ガラス玉は僕が向かっている方向に走り出した。
男と女。
もちろん体力の差がある。
だからすぐに追いつくと思っていたのに追いつかない。
理由は家からずっと走りっぱなしだったからだ。
正直足がだるい。
それでも、ガラス玉を見失わないようにと走り続けた。
最初のコメントを投稿しよう!