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フロージア様はゆっくりと話し出した。
「学園の名の下で悪人を捕らえられるということは、貴方自身が善悪を判断する必要が出てきます。
そして学園の名を名乗り捕らえるからは貴方自身の責任だけでなく、私達の責任にもなるのですよ。これがまず1つ」
僕はうなづく。
返事をしようと思っても口の中が乾き、思うように返事が出来なかったから。
フロージア様はまた話を続けた。
「召喚魔法を外で使えるということは、悪魔さえも召喚出来るということ。それに使役していたものが暴走しても止められる者は貴方以外いなくなる。これはどういうことか分かりますね?」
「召喚魔法の使用は…自分の責任になる……暴走したとしても……」
「そうなります。ここでなら学園が責任を持ちますが、外ではそうなりません。
暴走召喚で町1つを破壊したらそれは貴方自身の責任となり……国に処罰されるでしょう。これが2つ目」
フロージア様は調子を変えることなく話し続ける。
責任という言葉をずっと聞いていると、僕は不安になっていく。
額から汗が頬をつたって落ちた。
「最後は特別区域の出入り。危険区域のほうは貴方自身が危険になります。後者のほうは国の者のしての責任がついてまわることになる。
それが子供だとしても、大人と同じ扱いをされることになります」
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