第2章─氷の結界─

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僕とウェインは男子寮から出て女子寮に向かった。 女子寮の入り口にあるベルを押すとピクシーがどこからともなく現れた。 ピクシーは僕の顔の前で止まると口を開いた。 「女子寮のどなたにご用ですか?」 甲高い声でピクシーは聞いてきた。 僕はジュリアンに用があると伝える。 ピクシーは分かりましたというとパッと薄い桃色の煙だけを残し、その場から姿を消した。 数分経ってからピクシーと、息を切らせながら赤い顔したジュリアンが寮から出てきた。 仕事を成し遂げるとピクシーはまたどこかへ消え、寮の前には僕とウェインとジュリアンの3人だけとなった。 「まったく……なんの……用なの……?」 途切れ途切れにジュリアンは聞いた。 僕が話そうとするとウェインが僕の服を引っ張る。 「とりあえずここで話すのは邪魔になるし……図書室に行こうよ」 「そうだね。迷惑になるのは嫌だし移動しようか。ジュリアン行こう」 僕はジュリアンの手を引いた。 ジュリアンは僕の手を振りほどき、さっさと行ってしまう。 僕とウェインは顔を見合わせ肩をすくませると、ジュリアンのあとを追った。
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