第2章─氷の結界─

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「それに……フェイアが暗いと気持ち悪い!!」 「……はぁ!?」 「だって気持ち悪いんだもん!!」 「なっ……それが別れを悲しんでる友達にいうことか!?」 「だってぇ!」 「だってじゃねぇ!」 僕は後ろからウェインの首をしめる。 ウェインが僕の腕を叩いた。 それがギブのサインということは知っていたから、僕はウェインを離す。 ウェインは軽くせき込みながら僕を見た。 「それくらい元気なほうがフェイアらしいよ。それにさ、笑って別れたいでしょ?」 ウェインがはにかみながら笑う。 いつの間にかウェインのペースになっていた。 僕はベッドに倒れ込み笑い出す。 ウェインも僕の隣に倒れて笑い出した。 「そうだな。永遠の別れでもないしな。笑ってる方が僕らしいね」 「フェイアはそうでなくちゃ!」 僕達は顔を見合わせ、また笑い出す。 寂しさが一気に吹き飛んだ。 明るく別れよう。 また会えるんだから。 さっさとファーを見つけて、ここに帰ってくるんだ。 難しい任務じゃない。 きっとすぐ見つかる。 見つけてみせる。 ウェインは笑い疲れて寝てしまったらしい。 笑顔のまま寝息をたてている。 僕はウェインをベッドに運び、毛布をかけた。 それから荷物を確認して僕もベッドに横になる。 そして目を閉じた。
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