狂イ咲キ

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貴女が居なかった夜 私は狂い咲き続けた 闇と溶けることも 昏き夢に就くことも 出来ずに華を散らせた   溢れる声は理に適わず 視界は霞み逝く 貴女の愛でた白い指の先まで震え   嗚呼…貴方を求め魂は不完全な肉体から乖離してしまう   恐らく私は貴女抜きには生きられない 貴女を失えば私は更に狂ってしまう 貴女の為ならば血に染まり抜け殻と成っても構わない 一時も離れたくない…愛で縛って欲しい   離れて終う位ならば もういっそ貴女を食べてしまいたい 私が喰われるのも良い… 貴女を闇へ引きずり込んでしまえば… 私が光へ引きずり込まれるのも良い…   嗚呼…身勝手な事極まりない私のこの想い   貴女無しでは私の存在に意味は無い 貴女の物です…髪も体も指も声も顔も愛も全て 貴女が望むなら体温すら捧げましょう 行かないで…私を何処までも…   こんな私を重荷に感じるのならせめて… 貴女が消して下さい… 嘘も狂愛も姿も全て 血溜まりと肉片に変えて下さい… 私が化すは漆黒…深紅…白雪
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