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彼女は店主の顔をまじまじと見た。見たところ30代半ばと思われる微笑をうかべた端正な顔立ち、神秘的といえるほど黒々とした瞳からは嘘をついているとは思えない。
意を決して彼女は口を開いた。
― これ、いただけるかしら。
「ありがとうございます。もしご不要になった際にはお引き取りいたしますので、どうぞ店までお持ち下さいませ。」
― でも、この場所よく分からないわ。
「品物をお持ち下されば必ずご来店できます。貴女の望みがかないますように…。」
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