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「ああ!ハリヤ!可哀相(かわいそう)にッ!!術のリバウンドでこんな姿に変わってしまってー…!!」
おいおいと泣き出したおばさんの声は殺人的に大きい。
そのせいなのか分らないが窓ガラスは未(いま)だに激しく震え続けていた。
というかちょっと待て!
こんな姿とはなんだ!?
そりゃ色男とまではいかないケドも“こんな姿”とはなんだ!!
「ちょっとおばさん離せ!」
文句を言う前に離して貰(もら)おうと抗議(こうぎ)したが破壊(はかい)ボイスのおばさんの声にかき消されて聞こえない。
それどころか俺を抱く腕に益々(ますます)力がこもって来て骨が軋(きし)む。
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