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目覚めても…異世界
「グッモ~ニン♪グッモ~ニン♪」
ガタガタという物音と共に聞こえて来る女の声。
「グッモ~ニン♪グッモ~ニン♪」
ぼんやりとする意識の中、耳障(みみざわ)りな歌声に少しばかり殺意が芽生(めば)えそうになった。
(…うるさい……。)
無視を決め込み布団を頭から被(かぶ)り直して、もう一度眠りにつこうとした瞬間(しゅんかん)物凄(ものすご)い力で掛布団(かけぶとん)を奪(うば)われた。
「ハリヤ、朝よ。起きなさ………………。」
言葉を無くしたおばさんが俺の顔を見て固まった。
ああ、歌ってたのはこのおばさんだったのか…等と呑気(のんき)に考えていると固まっていたはずのおばさんが急に大声を上げた。
「ギャーッ!!ハリヤッ!!ハリヤッ!!うちのハリヤがーッ!!」
ビリビリ部屋に付いてある窓ガラスがまるで地震が起きた様に激しく震えた。
「な、な、なんだ?!」
訳も分らずただうろたえる俺目掛(めが)けておばさんが激しく抱き付いてきた。
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