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あの日から彩華は男を信じれなくなった 信じたら終わり 裏切られて傷ついて… それが現実 どうせ騙されるなら騙されたフリしてこっちが遊んでやればいい 彩華は男に対してそう思うようになっていたんだ 見たくもない現実を見て彩華の心は冷えきってしまっていた それと同時に彩華はこの頃から一人でいる時間が何よりも嫌いになった 一人の時間は嫌なことばかりを考える 湖の出来事 泰からの裏切り そして泰を受け入れることを抵抗しなかった自分… そして 最後に決まって思うこと 彩華はなんで生きてるの? 考えても考えても答えは出てこなかった ただ生きるということが無意味で寂しいものにしか思えなかった 一人の女を一途に愛していた男も 好意のあるフリをして接すればスグに手を出し本性を表す 『本気で好き』 と言う男や そんな男に騙される女が 全てバカらしく見えた 彩華はこの頃からムカついたり寂しかったり 自分を押さえたい時に左腕に爪痕が残るほどの力で引っ掻く癖がついた 今思えばこれがリスカの前兆だったのかもしれない
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