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カビ臭い匂いとホコリが漂うガレージの中に青年が一人経っていた。
裸電球にライトがつき、鮮やかなオレンジ色にガレージが染まる。
いつの時代か分からないホコリ被ったラジオ、山積みの本達、往年のミュージシャンのレコードが引き出しの中から顔を出している。
青年はホコリまみれのレコードジャケットを手にとる、手でホコリを取ると老けてないジーン ヴィンセントが笑顔で写っていた。
青年はレコードを置いた、辺りを見回す、木箱には、様々な衣類が山積みになっている。膨大な量だ、衣類はいつのだろうか…間違いなく4半世紀は経っているに違いない服だった。
身長ほど家具がいくつもある、ガラスが割れたりしていて劣化が激しいものもある。
青年は家具をよけ子供が隠れそうなスペースを見つめた。
青年はまるで子供の頃やった隠れんぼを思い出すように家具達の間をくぐり、跨ぎそして歩いた、青年は立ち止まった。
始めはカバーを掛けてある自転車だと思った。
だが違う、自転車にくらべ丸々大きい、どうやらオートバイらしい、青年は好奇心から、カバーを外してみる、カバーが外れ、ホコリが立ち込める。
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