佐和山の正月宴会

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いつも三成が朝飯を食べる部屋に3人はやって来た。   各々席につき、食卓に雑煮が運ばれてきたが、三成が自分の椀を見たときにある問題が発生した。 「…左近。」 「何です?殿。」   「俺の雑煮にだけ餅が入ってないぞ!」 「…え!?そんなはずは…」   そう。三成の椀にだけ餅が入っていなかったのだ。 三成は雑煮を作った左近を責め始めた。   「三成の雑煮にだけ餅を入れないとは…不義だ!」 「不義ですよ!」 「そんなに不義不義言わないでくださいよっ!たかが餅の入れ忘れくらいで…」   三成に加えて兼続と幸村も左近に文句を言い始める。 …このままではこの場が治まらないと感じた左近は、三成の雑煮に餅を入れようとする。   …言われっ放しも悔しいので、文句を言い返しながら。   そして三成の椀に餅を入れようとした時、 「…あれ?」 左近は異変に気付き、間抜けた声をあげた。
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