754人が本棚に入れています
本棚に追加
「それって…雪埜じゃないか…!?」
「へ、あ、それ…かな」
「おぃいいい!!!
何!?何もされなかったお前!?」
「…なんかからかわれた」
「……そんだけ?」
「……うん」
「……はー。そっか」
なら良かったという教師。……どういう事だ。
「あー、確かに嫌な奴だよあいつは」
「…有名なの?」
「…え、知らないの?」
「知らない」
「マジでか」
だって興味が無いのだ。
「…あいつはな、成績優秀、眉目秀麗、とにかく何でもありな奴だ。」
「…」
「教師より頭いいし運動だってなんでもこいだ。んで授業も出てこないし、まぁテストで良い点とってるから文句は言えないんだけどな」
「…先生」
「…」
「面目丸潰れ」
「言わないでくれよ!」
お前残酷だな!
…んな事言われても…。
何そのスーパー人間。
「女子からも人気あるし。なんだ、神山知らなかったのか」
「知らなかった。
でもね、先生」
「ん?」
「それ、"ひがみ"っていうんだよ」
「うるさいな!」
まだ呻いている先生を置いて職員室から出て行った。
やっぱり嫌な奴だと思いながら廊下を歩く。
とにかくお弁当を食べよう。父さんが折角作ってくれたんだから。
最初のコメントを投稿しよう!