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屋上にはもう行かないと誓ったので中庭で食べる事にした。
パカ、と蓋を開けると
「…オムライス…」
が入っていた。
箸を手に取りいただきますを言った。
父さんの料理は美味しく飽きる事が無い。
母さんの料理は死ぬかと思った。
「…帰りたい」
一日一日がとても退屈で暇だ。かといって群れたくはない。
苦手なのだ。自分の姿に気を遣われたり、お子様扱いされるのは。
私だって、同じ年代なのに。
「…………」
一人は楽、だ。
もぎゅもぎゅと口を動かし飲み込む。
じわりと味が広がり舌が喜ぶ。
この時間は私にとって退屈でもあり、至福でもあるのだ。
「………帰りたいな」
父さん、母さん。
ここはつまらないよ。
私には、合わない。
「……」
…頑張らなくちゃ。
心配をかけさせる訳にはいかない。
こうして私の毎日は繰り返される。
同じ螺旋をぐるぐる廻って抜け出せる事は無いのだ。
その内、立ちくらんで倒れてしまうのだろう。
その日まで、私はただゆっくりと静かに生きていくだけだ。
終わりはすぐ来るのだから。
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