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神山蓮仁。
成績は普通……以下。
友人関係…特に親しい人は無し。
家庭は皆元気に健在していて、問題無し。
ただ一つ変わっているのは体が成長していないという事だけ。
コンプレックスにもなっていたが不思議な事に年月が経つと慣れてくるもので。
いや不自由は多いのだが。
制服のサイズはやっぱり無いからいつも私服登校だし、いつも自分のサイズには少し大きいイヤホンをつけているのでちょっとクラスで浮く。
まぁでも元から敬遠されていたからこれも気にする事は無い。
勿論先生は私服許可している。流石にイヤホンは渋ってはいたが気を遣ったのか許してもらった。
これが無いと落ち着かないのだ。
……って、別に私は悲劇のヒロインを演じたい訳じゃない。
ただゆっくり、普通に過ごしていきたい。
ただそれだけ。
なのに、なのに!
何なんだ。この男は!!
「……」
「ふーん、お前が噂のおチビさん?」
確かに成長してないな。そう言って私を見る男。あぁ、不愉快だ。
「神山蓮仁…、男みたいな名前だな」
「…!か、返して…!」
生徒手帳を取られた。
何度かこういう目にはあったが人を馬鹿にした様な行為にはもうこりごりしている。
なのにこの男は。
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