一章 三成と団子の出会い

6/7
前へ
/48ページ
次へ
女性に話し掛けられるまで小言で口論していた三成と左近は、ハッとなって女性を見る。   (変なお客さんが来ちゃったなぁ~…。)   女性は複雑な顔をして心の中でぼやく。 しかし、すぐに商人の顔に戻すと……   「今人気の団子は、この三色団子ですよ?三色団子は色が綺麗ですからね。人気なのもわかるでしょう?」と二人に説明した。   「三色団子か…。(戦場でよく見る団子だな)」   人気の団子が戦場でよく見る三色団子だと分かり、三成は少々がっかりした。   『殿、どうします?ここは普通に白玉団子にしますか?それともみたらし団子にします?』   『うー…ん。』   三成は左近の助言に耳を貸さず、下を向いて悩み始めたが、すぐに決心したかのように顔をあげた。
/48ページ

最初のコメントを投稿しよう!

100人が本棚に入れています
本棚に追加