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「・・・えっと、あの・・・その・・・」
俺が急に黙ってしまった為にどうすればいいか困っているみたいだ。
しかたない、気にしない事にしといてやろう。
「すみません、考え事をしていたんです。貴女もケガがなくてよかったです。では・・・」
無難な事を言って俺はその場を去ろうとした。
「まっ、待ってください!」
「な、何か?」
いきなりだったのでビックリしてしまった。
「手ケガしてます。ちゃんとしておかないと大変ですよ?」
そして少女は手際よく己のハンカチを俺の手にまいていった。
「ああっ!すみません!私、急がなくっちゃいけないんで・・・」
そう言って彼女は駆け出していった。
途中、振り向いて
「ちゃんと消毒してくださいね~・・・」
「・・・あ」
「きゃん・・・っ」
コケていた・・・どうして何も無い所でコケるんだ?
(気にしないでおこう・・・)
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