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「……今日の夢は今までで最悪…」
長い長いため息をつきながら杏奈は身を起こす。
空は未だ深い藍色。
到底起きる時間には早い。
「寝るほうが疲れるなぁ…」
最近杏奈はまともに寝れたためしがない。
「起きるか」
今から寝てもまた同じように夢にうなされるだけだ。
そう考えそのまま学校の準備を始める。
時計はまだ4時を指していた。
――どこまでいこうとも私から逃れる術はない。お前は私の…
「私があんたの何だって言うのよっ!!」
睡眠を十分に取れていないせいかイライラしながら服を着替える。
意味がわからない。夢に意味を求める事自体おかしいのかもしれないが、これだけ毎日毎日同じ夢を見れば多少なりとも意味ありげではある。
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