神の子

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頭に直接響いてくる声だった。だが、この部屋には今杏奈しかいないはず。 「誰っ!?」 きょろきょろと辺りを見回す。 ―――やだ…本当に忘れてるの? クスクスと笑う声が聞こえる。 「何なのっ!?」 杏奈は驚愕に目を見張る。リビングのソファーに腰掛けていたはずが、いつの間にかいつもの闇の中に立っていた。 「これは…夢!?」 ―――もうすぐよ 私達はもう目覚めてる あとはあの人が目覚めるのを待つだけ… 「あんた誰なのよ!あの人って誰!」 ―――知ってるはずよ 質問に答える気のない女にイライラする。 「生憎私にはあんたみたいに人を苛つかせる事がうまい知り合いなんていないっての!!」 ―――あら、ほんとに??
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