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「っ!!」
咄嗟に近づき横たわる頬に触れようとした瞬間…
欠けた縁で手首を切ってしまう。
「大丈夫ですか!?」
大理石でできた石棺は鋭く、少し深く切ってしまったようで赤い血が手首を伝い石棺の中で眠る者の唇へと滴り落ちる。
その時………
手首の血が落ちた部分からすうぅっと皮膚が赤みを帯びてくる。
「なん…なんだ…?」
驚き後ずさる。
―――私が…
こんな下等な輩の手で起こされるとは…
だが礼を言おう…
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