ラクの悪戯な一日

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 ……正直、やりすぎた。  その思いがラクの心の中に浮かんだのはすぐだった。  絶え間ない音と煙が周囲を包み、彼らも若干苦しい。  次第に、音が少なくなってきた。 「やりすぎたかな」 「気のせい」 「でも……」 「気のせい」 「気のせい」 「き……」 「勝った(笑)」 「…負けた…」  二人のコントを見るのはやめよう。  とにかく、この事態を収拾しなければ。  などと考えていると、  ボ―――ン。  間抜けな音がした。 『あ……』  近くから、紫色の煙が立ち上っていた。
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