魔法使い達の広場

ラクの悪戯な一日

　俺たちは、ヤツの怒声を無視しながらトラップ作成に取り掛かった。

　名前がないと不便だから、俺は背の高い男をトール、太った男をファットと呼ぶことにしよう。

　俺たちは近くの森の中に入っていった。

　トールは背の高さを利用して頭上の枝に何かと仕掛けている。

　ファットは手の先が器用なのか、道具製作に取り掛かっている。

　で、俺はというと……

　道具集めついでに、威力はないが、精神的なショックの大きい罠を仕掛けている。

　硬い草と、赤色の汁がでる草。

　ふっふっふ……どんな反応をするのか楽しみだ。

　……。
　…………。
　…。

　…お、終わったみたいだな。

　よし、ヤツをおびき出すとするか。