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「玲奈ごめん!待った?」 「30分以上待ったんだけどー。何してたの?」 「メイク直し!」 由奈を見ると、さっきとは別人のようになっていた。 「それは詐欺だね。」 「詐欺じゃないもん!メイクによって変わったんです!」 「別人じゃん。」 「そんなことはいいから行くよー!」 約束の場所に行くと相手の人達が待っていた。 「遅くなってごめんなさい~待ちましたぁ?」 あたしは由奈の変貌ぶりに驚いた。 (顔だけじゃなくて性格も変わっちゃうんだ…。) 「全然待ってないよ。俺達も今来たとこだし!」 「それなら良かったぁー。」 「早く座って!始めようよ。」 「はぁーい。」 すると由奈が耳元で囁いてきた。 「玲奈どこに座る?」 「どこでもいいよ。あっやっぱり端がいい。」 「端ね。分かった。」 席順も決まり、まずは自己紹介からスタート。 最初は男の人から。 「初めまして、友樹です。年は24。よろしく!」 「次は俺ね。初めまして、貴矢です。年は23。よろしく!」 「初めまして、尚斗です。年は21。よろしく!」 「21!?」 「はい。」 「若いねぇー。」 年下好きの紗耶香が食いついた。 「そんなことないっすよー。」 「あるあるー。」 「紗耶香、みんなの自己紹介終わってからね。」 由奈が制止した。 「ごめんー。」 残るは1人。 この男と出会ったことで、あたしの人生が変わるなんて…。 この時はまだ、知る由もなかった。
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