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(アレで挟み撃ちにされたらマズい!)
咄嗟に屈み、ボールをやり過ごす。
近くに居たマリスが、片方のボールを拾い、屈んだガオルを狙う相手に一撃を見舞う。
「ナイス!助かったぜマリス」
「そりゃどーも、それより、次来るぞ!」
相手の怒濤の攻撃が始まる。
ガオルとマリスはどうにかやり過ごしたが、他の仲間はかなり食らったようだ。既に一人倒れている。
因みに相手は全員生き残っている。若干不利と言える。
「おいおい…どしたんな?一人ヤられてんぞ?」
全力でボールが投げられる。
そのボールは、一直線にガオルに向かって飛んで行った。
「―ふッ!」
ボールはガオルの鳩尾にヒットし、そのまま勢いでボール諸共後ろの檻に叩き付けられた。
「ははは!様ァねぇな!」
しかし、ガオルが一向にボールを落とす気配が無い。しっかりと、両の腕に抱え込まれている。
「―ちッ!早く奪え!」
相手は、ガオルの元からボールを奪おうとした。
―その時だった。
ガオルの目が、相手を睨み付けた。
「―しまっ…!」
ガオルは油断した相手の顔面目掛け、ボールを力一杯投げ付けた。
ジェイルボールは、当てて良い所と悪い所が特に指定されて居ない。
つまり故意に顔面に当ててもOK、と言う訳である。
ガオルは更に、弾んで上に飛んだボールをジャンプして取り、直ぐさま同じ相手にトドメをさした。
「これでイーブンだな」
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