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「1ヶ月振りくらいかしら」
「二十三日振りです」
小さな2LDKのマンションのリビングに通されて、小夜さんとコタツを挟んでカズとチヒロが並んで座った。
和夜は特等席のカズの膝の上にちょこんと座っている。
「それで、大切な話って何かしら」
小夜さんはおっとりとしたお母さんの様な雰囲気でカズに話しかけた。
「はい、隠しても意味がないので単刀直入に言わせてもらいます。実は132小隊のイラン派遣が決まりました」
すると、和やかだった部屋にピリッと電気が走った。
「そぅ…、いつかこんな日が来るんじゃないかって思っていたは…」
「その挨拶と、"約束"の…」
カズが言い淀んだのにチヒロは直ぐに反応した。
コタツ布団の中で誰にも見えないようにカズの手を握り、小さく頷く。
「と言うことは…」
「はい、正式なプロポーズは帰ってきてからするつもりですが、ケジメのために」
チヒロの目が点になった。
プロポーズと言う単語に心が過剰反応したせいで、顔が赤くなった。
「彼女が、隊長にとっての小夜さんのような存在…。僕が世界で一守りたい…、世界一…愛してる人です」
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