ことのはじまり

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「もう小包送っちゃうよー?」 母が、頬杖をついて考え込んでいた珠子の顔を覗いていった。 「まって!まだあと一言だけ書いときたい」 急いでサインペンをとりだし、箱の白いところへ書いた。 『いつ、あのこと言うの?』 「どういう意味?」 尋ねる母に、投函しといて、とだけ告げて自分の部屋に飛び込んだ。 書いちゃった…。 もうすぐ母の手によってあの小包は投函されるだろう。 そして明日の昼にはトモに届くのだ。
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