No4.蘇る記憶

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キールの体から溢れんばかりの光が輝き、辺りが真っ白になった… 光がおさまった頃に、ゆっくりと目を開くと… 青い鱗、鋭い爪。がっしりしていて長くうねる巨大な体… 青竜だ! 「…もしかして…スフィア?」 恐る恐る青竜に尋ねると… 「そうスフィアだよ。…僕は青竜の仔として、神様からの依頼でキールの元にきた…キールに、友達を大切に思う気持ちがあったら、立派な青竜に成長させてくれるって、神様と契約したんだ…そして」 「その契約は成立した…?だからスフィアは大きく?」 「そういうこと!ありがとうキール!……さて、キールに怪我を負わせたこのツケは返してもらわないとね」 スフィアはニッコリ笑って言うと、声のトーンを落として魔物を睨んだ。 『グルルルル…』 魔物は後退りしつつも唸り続けている。 「…覚悟!!」 それからスフィアはいとも簡単に魔物を蹴散らし、キールを頭に乗せて空を飛んでいた。 「はぁ~怖かったぁ~ι」 キールは安心して脱力している。 「大丈夫?怪我は痛む?」 先程やられた怪我を心配して、スフィアは尋ねると、キールは大丈夫大丈夫!と笑って答えた。 …そんな二人を見る者が一人。 「ふむ、賭けは大成功じゃな。…これでおまえたちは独りじゃない、幸せにな!ホッホッホッホッホ!」 白黒の世界の雨はやんで、虹が出来た。 やがて白黒の世界は、鮮やかな色の世界へと変化していったのであった。 END
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